一人ひとりの行動が社会を変える力になる

末吉里花(一般社団法人エシカル協会)

エシカル協会が推進している「エシカル消費」とは、人、地域、社会、地球環境に思いやりのある商品を買うこと。その商品には、オーガニックやフェアトレード商品、伝統工芸品、被災地を応援する商品などが含まれます。

日本の個人消費の割合は、GDPの半分以上を占めています。だからこそ、消費者である私たちは、その影響力の大きさを認識し、「買う」という行為についてしっかりと向き合うことがとても大切なのです。エシカル協会は、その一人ひとりの心ある消費こそが社会変革に必要なことだとし、社会に「エシカル消費」を広める活動をしています。

第四回目は、人々に社会や地球に配慮した消費行動を促す、一般社団法人エシカル協会のパーソナルストーリーをお伝えします。


Q、地球にやさしい銀行に口座をつくろう(ダイベストする)と思ったきっかけは何でしょうか?

私たちの協会は、人、地球環境、社会、地域に配慮されたエシカルな消費を推進しており、その考えを一般の方々に向けて広く普及しています。エシカル消費の中には、自分の大切なお金をどこに預けるのか、預けた先でそのお金がどうやって使われているのかまで考えて行動することも含まれています。そこで、協会としても誠意を見せ、私たちの理念にあった銀行を選ぶ必要があると強く感じ、地球にやさしい銀行に口座をつくろうと考えました。

Q、今回はどの口座をどの銀行に替えたのですか?その銀行を選んだ理由も併せて教えてください。

創業時は、三菱東京UFJ銀行をメインバンクにしていましたが、楽天銀行のネットバンクに口座をつくりました。

日々の業務の負担が減るように、ネット銀行を探しました。楽天銀行のネットバンクは、地球温暖化を加速させる化石燃料や原子力にお金を流していない銀行の一つで、法人にも対応していたので、こちらに決めました。

Q、口座を替えてみてどうでしたか?

地球にやさしい銀行に口座を開けた、という誇りが生まれました。エシカル協会として、まだまだできていないことはたくさんありますが、エシカルの考え方を社会に広めていく立場でもあるので、協会にとっては大切なお金の部分において、エシカルなアクションを起こせたことで、スタッフ全員の自信にも繋がりました。 

エシカルコンシェルジュ講座の様子

Q、口座をつくるのに、どれくらいの時間を要しましたか?

1週間程度でできました。

Q、口座をつくるプロセスで特に難しいと感じたことはありますか?

特にありませんでした。

エシカルイベントの様子

Q、銀行へ伝えたいメッセージはありますか?

多くの銀行が、積極的に情報を公開してほしいです。また、今日本にある環境にやさしい銀行と言われているところも、環境や人権を犠牲にしていない、という「マイナス」がないことが評価されていると思いますが、もっと環境や人権に「プラス」になるような取り組みも見せてほしいと思います。銀行の持つ影響力は多大なので、持続可能な社会・地球のためにできることはたくさんあると思います。例えば、日本の銀行が今後、環境や人権の問題を解決するために頑張っている民間団体や、民主的な草の根運動をしている小さな団体などに融資をするなど、声なき人たちや弱い立場の人たちの声に耳を傾けていくなど、この銀行があったからこそ救われたね、と感謝されるような役割を果たしてくれるよう、大いに期待しています。

Q、これから地球にやさしい銀行を選びたい方に向けて、メッセージをお願いします。

私たちの預けているお金が、どこでどう使われているかを知ることはとても大切なことです。

一人の1歩は、小さなことに見えるかもしれません。しかし皆さんが集まって、100人の1歩となれば社会を変えることができます。

ダイベストメント・キャンペーンに参加するのは決して難しいことではありません。実際に要する手間や時間はほんのわずかです。今すぐ社会を変える担い手になれる、とても有効で素晴らしいキャンペーンだと思うので、ぜひ皆さんにも関心を持ってもらい、実際に行動に移してほしいと思います。


末吉里花
一般社団法人エシカル協会代表理事。慶應義塾大学総合政策学部卒業。TBS系『世界ふしぎ発見!』のミステリーハンターとして世界各地を旅した経験を持つ。また司会や、レポーター、モデレーターもこなす。フェアトレードやエシカルを中心に活動を展開し、日本全国の企業や高校、大学などで講演、各地のイベントでトークショーを行う。著書に『祈る子どもたち』(太田出版)。新刊『はじめてのエシカル』(山川出版社)。消費者庁「倫理的消費」調査研究会委員(2015.5~2017.3)、東京都消費生活対策審議会委員、日本エシカル推進協議会理事、NPO法人FTSN(Fair Trade Students Network)関東顧問、1% for the Planetアンバサダー、ピープルツリーアンバサダー

シェア

Share on facebook
Share on linkedin
Share on twitter
Share on pinterest
Share on email

関連の記事